知名度のわりに有力業者になりえない理由

外為ドットコムは、格安航空券や海外ツアーのH.I.S創業者が設立したネット専業のFX業者です。現在口座保有数は業界一位、かつては証拠金残高もトップでした。その知名度の高さや、FXの取り引規模の大きさから、業界トップクラスに位置する大手に違いありません。

資本金7億7650万、自己資本規制比率620.9%と業界でも抜群の健全性を保持しています。これだけの知名度がありながら、FXのオリコンランキングにおいて、どの部門にも名前が出てこないのは、不思議なほどです。それは不祥事が多発したからなのでしょう。

度重なる業務停止命令

2010年に、ユーロ/円とドル/円のレートを、実勢とはまったく異なったレートで配信し顧客や市場に混乱を招いたとして、財務省より業務改善命令が発令され、その収束が完了しないまま、システム障害が続発し、ついには業務停止命令がだされるに至っています。現在は解除されているようです。

この大きな汚点で企業イメージが著しく低下し、取り引規模の縮小を余儀なくされてしまったということが言えます。度重なるシステム障害で、取り引ツールの改変を進め、それまでの「FXステージ」を廃止し、外貨FXネクスト+への移行を勧めています。

信用回復に躍起、キャンペーンが充実

それに伴いキャンペーンを実施中で、新規口座開設+証拠金30万以上+一度に10000通貨取り引1回で、6000円のキャッシュバックが受けられるというものです。30万の余剰資金があれば、6000円だけをゲットするために口座開設もあり得る条件です。10000通貨1回の取り引であれば、損失が出たとしても数百円の単位にしかならないし、入出金の手数料も無料なので、特筆すべき好条件と言えます。FXステージで失った口座数の回復を狙った策なのでしょう。口座数6年連続ナンバーワンのステイタスを失いたくないということとも受け取れます。

スプレッドはドル/円:1銭、ユーロ/円:2銭〜4銭、ポンド/円:4〜6銭と、標準的な設定で、特に魅力的ではありません。レバリッジは最大50倍で、無茶な取り引はできない範囲の設定です。取り引通貨単位は1000通貨より可能で、初心者にも安心して始められる環境が整っています。また、信託保全体制が整備され、証拠金は外為ドットコムとは分離して野村信託銀行に預けられて管理、証拠金の他にポジションで得られた利益や外貨資産も保全対象となっています。これは質の高い信託保全体制と言えます。それでも全額保全を保証するものではないとのただし書きが付いています。

また災害時の対策制についても説明があり、サーバーの地震対策や60km以上離れた遠隔地でのバックアップ体制により仮に外為ドットコムのシステムが壊滅しても顧客情報の喪失はあり得ない体制となっているとのことです。実際の取り引の利便性とは別に、お金に対するセキュリティーは万全に近いので、安心して取り引ができるFX業者といえます。